どうしようもない会社だ、と誰でも思うだろうな

<製品データを改ざん> 

昨日も、まちのミーティングで、話題にされてしまった。愉快な話ではない。私はまるで現役の当事者かのような話をしているようなことがあるみたい。

 

今日は総選挙台風21号襲来、テレビは超多忙な番組作りだろうに、その合間に神鋼と日産の問題を流す。経産省主導で経産省と外部調査団による実態調査。融資金融機関も株主も需要家もジッと展開を待つ。

 

それにしても、下の朝日新聞の記事を読んでいると、梅原VP、経産省の指示を会社に持ち帰って社内に通達しても、誰も通達通り動かない、という実態を浮き彫りにしているかのような会見だ。

 

神戸製鋼副社長「体質か、企業風土か、意識の問題か…」

2017年10月21日04時58分

 

会見の冒頭で謝罪する神戸製鋼所の(左から)山本浩司常務、梅原尚人副社長、勝川四志彦常務=20日午後、東京都港区。

 製品データを改ざんした神戸製鋼所で、問題発覚後の社内監査を、管理職らが妨害し、不正を隠していたことがわかった。日本工業規格(JIS)の基準から外れた製品を出荷していた疑いも明らかになり、法令違反に問われる可能性もある。不正は過去から繰り返され、品質軽視の姿勢は改まる気配がない。

 

神鋼不正、JIS法違反の疑いも 子会社に立ち入り調査

神鋼、不正発覚受けた自主点検でも不正 アルミ・銅事業

特集:神戸製鋼の検査データ改ざん問題

 

■改ざんを繰り返す神戸製鋼所

 

 「全社で変わろうとしている時に水を差す行為で、批判されるべきだ」「申し訳ない以外の言葉がない」。20日夜に東京都内のホテルで開かれた緊急記者会見。体調を崩した川崎博也会長兼社長に代わって報道陣の取材に応じた梅原尚人副社長は、顔をこわばらせ、謝罪と釈明を繰り返した。

 

 昨年6月に発覚したステンレス鋼線の強度偽装を受け、アルミ・銅事業部門でも今年8月に「自主点検」が始まった。8月30日には同部門の国内工場で、製品データの改ざんが常態化していたことが経営陣に報告された。その後、神鋼はグループを含む全社を対象に不正を総ざらいする「緊急監査」に乗り出した。

 

 アルミ・銅製品の生産拠点の一つ、長府製造所(山口県下関市)の管理職を含む従業員らは、これら自主点検と緊急監査をすり抜けた。いずれも改ざん前の本当のデータを提出せず、不正の発覚を逃れた。

 

 この事態に、経済産業省は「事実調査の信頼性を根本から損なう」(金属課)と痛烈に指摘。神鋼は、自主点検と緊急監査を今も全社で続けている。その最中の不正隠し。チェック機能もきかない事態に陥った。

 

 梅原副社長は「こういうことがあったので、第三者性をもう少しもたせる」と、同社トップの川崎氏が率いる調査委員会をやめ、外部識者だけからなる調査委員会に代えることにした。経産省も強く指示した。

 

 神鋼は改ざんを繰り返す。2006年は排出されるばい煙のデータを改ざんして自治体に報告したことが発覚。08年は子会社で鋼材の検査データを偽造したことも明らかになった。品質軽視は改まらない。

 

 ログイン前の続き神鋼の16年度の売上高1兆6958億円のうち、今回の不正があった鉄鋼は最大の約35%、アルミ・銅は2番目の約19%を占める。同社の稼ぎ頭と成長株が、不正の舞台となっている。川崎氏は昨年の不正発覚後、全国の拠点を行脚し風通しをよくするよう訴えてきた。それでも不正の連鎖はとまらない。「体質なのか、企業風土なのか、意識の問題なのか……」。梅原副社長は記者会見でうめいた。

 

 企業不祥事に詳しい日本大学の稲葉陽二教授(社会資本論)は、不正の原因を「企業風土」とひとくくりにする経営陣について、「経営側と従業員に連帯責任があるかのように錯覚させる。経営層の責任逃れだ」と批判する。

 

■JIS法違反の疑いも発覚

 

 さらにこの日、一部製品でJIS法違反の疑いがあることも明らかになった。

 

 違反の疑いがあるのは、神鋼子会社「コベルコマテリアル銅管」が神奈川県内の工場でつくる製品だ。同工場はエアコン用銅管などをつくる。すでに顧客4社へ納めた銅管25トンの試験データ改ざんが発覚。JISより厳しい社内基準を満たすためにデータを書き換えていた。

 

 神鋼はそれでもJIS規格を満たす安全性はあると主張していた。しかしJISの認証機関が20日までに同工場を立ち入り調査し、書き換え行為など品質管理体制全体に問題があると指摘した。20日の会見で梅原副社長は「(最初に不正を公表した)8日時点では法令違反ではないと認識していたが、品質保証体制が十分ではないと判断された。結果的には法令違反」と釈明し、これまでの「法的に問題はない」との説明を翻した。

 

 さらに認証機関は、別の製品がJIS規格を満たさないまま出荷されていたとも指摘した。神鋼は「対象は調査中。出荷先も把握していない」とし、安全上の問題も含めて詳細を明らかにしていない。

 

 JISとは別に、品質管理のシステムの国際規格「ISO9001」を認証する機関も20日までに、同規格を取得している神鋼の複数の工場で調査を始めている。

 

 神鋼はこれまで、データ改ざんは顧客の厳しい性能基準に達しなかったために行われ、安全性自体に問題はないと説明してきた。しかし法令違反の疑いが次々に明らかになり、「安全」という説明への信頼は大きく揺らいでいる。

 

■「安全宣言」直後、取引先企業困惑

 

 JR東日本は20日昼、神鋼の製品を使った鉄道車両の過去10年分の調査結果を発表し、「安全性に問題はない」と表明したばかりだった。新幹線の台車にも使っていたが、社内調査の結果では、耐久性が基準を5%下回る程度にとどまっていたという。だが、神鋼の新たな疑惑の発覚で、追加の調査を迫られかねない。影響の広がりについて広報担当者は「コメントしづらい」と困惑を隠さない。

 

 19日には、神鋼製のアルミ板をボンネットなどに使っていたトヨタ自動車やホンダといった主要自動車メーカーも、現時点で調査できた範囲では「安全性に問題なし」と明らかにしていた。トヨタ幹部は「驚いた。神鋼からちゃんとしたデータが出てくるのか不安になる」とこぼす。

 

 こうした取引先の一部で、部品の費用などを神鋼に請求する動きが出てきた。梅原副社長は「数社から求められている」と述べ、取引中止の申し出もあったと明かした。米国子会社が米司法省の調査を受けるなど、影響は海外にも広がっている。製品交換や損害賠償の請求が相次げば、経営が苦しくなる。

 

 同業者にも困惑が広がる。2008年に大手を含む鉄鋼10社で、JISが定めた検査をせずに出荷するなどの不祥事が発覚。業界をあげて再発防止に取り組んできただけに、大手鉄鋼メーカーの関係者は憤る。「また問題を起こせば、影響が大きくなるのは分かっていたはず。ありえない」

 

■データ改ざんをめぐる動き

昨年6月 グループ会社でばね用ステンレス鋼線の強度偽装が発覚

昨年秋  グループ全体を対象に自主点検を開始

今年8月 自主点検の対象がアルミ・銅製品に及ぶ

 →長府製造所が自主検査に対し、検査データの改ざんを報告せず隠蔽(いんぺい)★

 

8月30日 経営陣にデータ改ざんの報告があり、緊急監査を開始

 →★長府製造所は緊急監査に対しても、データ改ざんを隠蔽★

9月28日 経済産業省に改ざんを報告

10月8日 記者会見でアルミ・銅製品の不正を公表

  12日 川崎博也会長兼社長が経産省に報告し、陳謝。経産省が全容解明を急ぐよう指示

  13日 川崎氏が会見し、新たな不正を発表

  17日 米司法省から関係書類の提出を求められたと発表

  20日 長府製造所での不正の隠蔽を発表★

(★は新たに判明)

 

 

 

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